ハブルータに出会って10年を振り返る ①

ハブルータに出会って10年を振り返る

ご無沙汰しております。日本ハブルータ教育研究会の代表および中級・上級講師を務めている福山ゆりです。2024年も秋分を過ぎ、そろそろ来年の気運を感じる昨今となってきました。今年が過ぎてしまう前に、ハブルータに出会って10年を記念して^^この間の自分自身と家族の成長、さらにはハブ研の成長を記録しておこうと思います。ハブルータを10年やってみるとこんな変化があるのか~、と楽しみながら読んでいただければ幸いです。5回シリーズに分けてお届けする予定です。(もしかしたらもっと増えるかもしれませんが…)

2014年 ハブルータとの出会い

最初のブログのテーマは「2014年、ハブルータとの出会い」です。私がユダヤ式家庭教育ハブルータ対話法(勉強法、学習法とも表現することがありますが、このブログ記事では対話法と称させていただきます)に出会ったのはちょうど10年前の夏、ユダヤ人の家庭教育に関する書籍を数冊読んだ後でした。善き母とは? どうすれば、人格と実力をバランスよく教育できるか? 等…欲深い?新米ママの私は様々な家庭教育、子育て本を読み漁っていました。

多くの育児書の中でも、ユダヤ人家庭教育はとても刺激的かつ感動の連続でした。ただこんな質問をちょうど抱き始めた時期でもありました。
「ユダヤ人の家庭教育が優れていて、この親たち・共同体から世界を動かす優秀な人材が生まれてきたのは分かったけど、じゃあ私たち日本人はどうすればいいわけ?」

そんなタイミングで、韓国の父母たちの間で徐々に流行りだしていた「ハブルータ」を親向けに教える講座に出会いました。4週間連続オフラインでの講座だったのですが、1時間半以上もかかる場所にあり値段もちょっと高め。講座受講するまでに1~2か月は悩みました^^;; しかし、私にとってはユダヤ式家庭教育を我が家に取り入れる最適かつ最短の道のような気がして(夫には内緒で)勇気を出して受講を決めました。その親向けハブルータ講座を通じて、「ハブルータの楽しさ、新しい自己発見の驚きと感動」を初日から味わいました。

親向けのハブルータ講座

親向け講座を主宰していた韓国人女性の先生はこんな履歴を持っている方でした。↓

20年間大学入試のための討論&作文塾を運営していたけど、「大学入試のためだけの詰め込み式教育」に飽き飽きしていた。

そんな時にハブルータを紹介する書籍に出会い、「これこそが韓国の教育を変える方法だ!」と感じた。

最初は小中学生向けのハブルータ塾を開いていたけど、そこに子供を連れて来る親たちを見て自分が間違っていたことに気づいた。

子供の教育なら大金を注ぐソウルの親たちにとって、ハブルータは「最新流行のIQを高めるツール」でしかなかった。

結局、親たちの意識、家庭の対話文化が変わらなければ、ハブルータは子供たちの習い事の一つに加わるだけだった。

もちろん、子供向けの塾の方がお金を儲かるし、自分も純粋無垢な子供たちにハブルータを教えることに自信はあった。

でも自分の良心に問いかけたら、それは正しい方法でないと分かった。

韓国の教育を変えるためには根本的に、本質的に変わらねばならない。

「親たちの意識」を変えることに自分は第2の人生をささげる決意をした。

だから時間はかかっても「親向けのハブルータ講座」をやっているんだ。

と熱く語っていました。

そして毎回強調する言葉がありました。

「10年間ハブルータを続ければ、その子供の人生100年が幸福になる」

「私は自分の3人の子供(当時大学生と高校生)を子供の頃から、今思えばハブルータのような声掛けで育ててきた。今子育てをほぼ終えた自分だからこそ、自信を持ってこの効果を語ることができる」

 

10年前の私

10年前の私は3歳、1歳を育てる新米ママでした。子育てにおいては、右も左も分からなく、不安と恐れでいっぱいでした。「家庭で10年続けるんだよ」という先生の言葉がとても負担でもあり、10年は気の遠くなるような長い数字に感じられました。10年経った今、はっきりと言えることは「確かに10年は必要だった」です。

10年間、1日もハブルータを忘れることがなかったほど、私はハブルータが大好きです。そして、これからの人生においても、ハブルータはなくてはならないものです。10年前の私は、ハブルータを「受験地獄の韓国で子育てをする際の逃げ場」として接近しました。けれども、そんな不安や恐怖は、時間が経つごとになくなっていくのはもちろん、自分自身を違う次元へと成長させてくれました。

ハブルータは(子育てツール以前に)私自身を育て、人格を磨いていくツールです。一朝一夕で得ることでもできないし、すべての問題が解決する万能薬でもありません。でもコツコツと、(まさに修行のように?)自分のペースで着実に続けていけば誰でも、どの家庭でも効果を実感できることはできると思います。

問題だと思っていたことが 問題でなくなった

天才ユダヤ人・アインシュタインはこんな言葉を残しています。
「問題は発生したのと同じ次元では、その問題は解決できない」

人生において問題・課題にぶつかる瞬間は誰にでも、いつでも起こり得ます。個人においても、家庭においても完璧な人間や家庭は存在しません。けれども、かつての幼い私は「(存在しない)完璧な自分、母親」を目指していたのかもしれません。ハブルータを通して「俯瞰する習慣と力」を身に着けながら、私は徐々に自分自身の内面へと心を注ぎ、耳を傾け、外でなく内なる世界へ集中することができるようになりました。そうすることで「問題だと思っていたことが、問題でなくなった」と感じる自分自身を発見することが多くなりました。子供たちを通じて、親としてだけでなく、夫として妻として、さらには一個人として育ててもらい、自分を育ててきた10年間でした。

育児は第2ステージへ

第1子が中学生になった今年は、私にとって育児は第2ステージになった気がします。物理的に多くの時間やエネルギーを費やしてきた過去10年と違って、これから青春期を過ごしていく子供たちとともに精神的な育児が始まっていきます。この10年間をハブルータとともに過ごしてきたこと、そしてその土台の上で第2の育児が始まっていくことにとても感謝しています。そんな事を思いながら、このブログシリーズを思いつきました。これから1週間に一度のペースでアップしていければと思います。ハブルータと共に送ってきた10年間の私自身、そして我が家の成長記録と思って読んでいただければ幸いです。
お付き合いいただき、ありがとうございました。

 

「ハブルータに出会って10年を振り返る ②」はこちら!

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